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ニキビに効果のある13種の漢方薬と解説はこちら

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ニキビは皮膚だけの病変ではない

「青春のシンボル」とよばれるニキビは、思春期の男女に多発し、顔(とくに額・ほお・アゴ)や背中の中央部、胸などによくできる。

統計的には十六~二十五歳までがピークで、男性の九〇パーセント、女性の八〇パーセントがニキビの経験者だという。治療を要する重症者は男性で二〇パーセント、女性で一八パーセントだそうだ。数字の上では、やや男性に多いわけだが、顔にできる皮膚の異常であり、思春期に出現するものだけに、これは悩みのシンボルでもある。

ニキビの症状について

医学的には、毛穴に粟粒ぐらいの大きさで青黒い点としてみられるものを面皰(めんぽう)、さらに周囲を強く押すと、角質と皮脂からできる脂肪のかたまりが出てきて、ここに細菌がついて感染したものを尋常性痤瘡(じんじょうせいざそう)という。

さらに問題になるのは、ニキビを早く治そうとして強い薬を使ったり、いじくりまわして、ケロイド様瘢痕(はんこん)といわれる痕(あと)を残してしまうことである。こうなると、女性では化粧ののりをわるくしたり、色素沈着を残したりして、顔の美的外観をそこなってしまう。

ニキビの原因

皮膚には皮脂腺(ひしせん)というものがあり、そこから分泌される皮脂(あぶら)が、汗腺(かんせん)から分泌される汗とともに、皮膚を保護している。

ニキビに関係があるのは皮脂腺で、首・顔・胸・背中などにとくに多く分布している。これが性ホルモンの発達する思春期になると、分泌量も多くなり、それがスムーズに皮膚の表面に排泄されれば問題はないのだが、なんらかの原因で角質化し、通過障害が起こると、皮脂のかたまりである面皰ができるのである。

この皮脂腺を活発にする性ホルモンは、男性ホルモンであるが、女性では生理前に黄体ホルモンの作用で皮脂の分泌が盛んになる。生理前などにひどくなるのは、このためなのだ。

面皰が皮膚内にあるうちに、非病原性の細菌(アクネ桿菌(かんきん)や白色ブドウ球菌など)のために分解され、炎症を起こすと、赤く硬い丘疹ができる。

ニキビは、遅くともこの時期までに治さないと化膿し、尋常性痤瘡へと発展してしまう。

以上がニキビのメカニズムであるが、なんらかの原因というのが曲者だ。それは、食事や日常生活の不摂生であったり、便秘・胃腸障害・生理不順・冷え症などがからんでいるからである。

漢方ではあなたならどの処方がよいか診る

「皮膚は内臓の鏡である」といわれる。現代医学でもこの考え方を否定するものではないが、東洋医学はとくにこの考え方を重視する。前述のように、ニキビもまた、単なる皮膚疾患ではなく、内臓の病変がその誘因になっているのである。

皮膚は具体的な症状を示すため、漢方による臨床例も豊富で、卓効をあらわす処方も少なくない。しかも、全体像をとらえながらの治療なので、ニキビが治ったら、他の生理的悩みも消えていたという例にも事欠かない。

ただし、のちに述べる生活上の注意を守りながら使用しないと、なんの効果もあらわれないのは他の漢方療法と同じである。また、薬方の数も多いので、証を見きわめることも大切だ。

効果のある13種の漢方薬

清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)

最も一般的に用いられる。比較的体力があり、がっちりしたタイプで、便秘や生理不順はなく、のぼせやすく、赤ら顔の人に。

荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

上の症状に似るが、皮膚が浅黒く、手足の裏に汗をかきやすく、化膿しやすい人に。

桂枝茯苓丸

のぼせやすく、赤ら顔で、便秘ぎみ、生理不順があり、下腹部に圧痛のある人に。

桃核承気湯

上より体力が充実し、症状も強く生理時にはたいへんつらいものによい。

大柴胡湯

全身的にがっちりとふとった筋肉質で、血色もよく、上腹部が張って、みぞおちにつまったような感じがあり、肩こり・便秘がちの人。

防風通聖散

太鼓腹の肥満体で、便秘がち、肩こり・頭痛もある人に。以上は実証の処方である。

当帰芍薬散

虛証の女性で、貧血ぎみ、顔色もわるく、冷え症もあり、めまい・動悸する人に。

加味逍遙散

虚証で、貧血ぎみ、冷え症もあり、不眠・不安があって、気分がすぐれない人に。

十味敗毒湯

以下の処方は、虚実の中間タイプに用いる。この処方は、食毒が表に出たものによい。

加味逍遙散合四物湯

皮膚が荒れがちで、疲れやすく、のぼせ・頭痛・めまいがある人によい。

温清飲

やや血の気が多く、のぼせぎみの人で、かゆみのひどいものに。皮膚はしぶ紙色が目標。

小柴胡湯

大柴胡湯よりは体力がなく、起床時に口がねばったり、苦く、疲れやすい人に。

薏苡仁煎(よくいにんせん)

民間薬としても用いられるハトムギのことであるが、漢方では珍しく単味で用いる。ほかの薬方にこれを加えると、さらに効果を増す。その場合は、桂枝茯苓丸加薏苡仁とか、当帰芍薬散加薏苡仁という処方名になる。

守りたい生活上の注意

ニキビで悩む人は、まず食事をあらためなければならない。ニキビを作りやすい動物性食品を避け、タンパク質は植物性のものを中心にする。新鮮な野菜と海草をたっぷりとるのもよい。脂肪や甘いものもできるだけ少なくしたい。極端なことをいえば、食養生だけでニキビが治ることもありうるのである。

女性では、化粧の方法にも問題がある。油性化粧や、ニキビをかくそうとしてファンデーションをぬったりすると、ますます悪化させる。ニキビがあるときは、ジョカ・ピーリングでプラセル・ローションをつける程度にする。

規則正しい生活を送ることも大切だ。高校生にいちばん多いのも、夜遅くまで勉強するなど、不摂生になりがちだからである。むろん、睡眠はたっぷりとるようにする。

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