半健康の場合が多い
食欲不振には、大きくわけると次のような原因が考えられる。
①なんとなく食欲がない、いわゆる半健康状態
②神経的なもの
③熱があるとき
④胃腸がわるいとき
⑤肝臓がわるいとき
消化器以外の病気でも、慢性腎不全(まんせいじんふぜん)・尿毒症(にょうどくしょう)・甲状腺機能低下症(こうじょうせんきのうていかしょう)(粘液水腫(ねんえきすいしゅ))・シモンズ病などでは、食欲がなくなることがあるし、病気が治ったあとなども、食欲不振におちいる。
なお、人間は水分さえ補給しておけば、一~二日間絶食しても、生命に別状はない。
漢方の場合、子どもには小建中湯(しょうけんちゅうとう)
原病があれば、それを治療するのが先決だが、漢方では総合的に病気を治癒させるので、食欲不振も解消されることが多い。
食欲がない人の漢方薬
小柴胡湯
ふつう以上の体力で、口が苦くねばりつき、かるく胃につかえる気分があるものに。
小建中湯
虛弱な子どもで、腹の筋肉がたてにぴんと張っていて、へそを押すと痛がるものに。
六君子湯
胃弱な体質の人で、顔色も青白く、便はやわらかく、からだのだるさを訴える人に。
補中益気湯
病後で、疲れやすく、手足のだるさを覚え、口中に不快感がある虚証の人に。
半夏厚朴湯
神経症からくる食欲不振で、うっとうしい気分、のどに何かつまった感じのとき。