自家中毒症の主症状は周期的な嘔吐
周期的に嘔吐する病気なので、正しくは周期性嘔吐症という。神経質な体質の子に多く、一歳半から七、八歳までがピーク。
自家中毒症の症状
異常に興奮したあとや、いつも以上に食欲が進んだあとなどに自家中毒症の発作が起きやすい。顔色が青白くなり、生アクビが出、口の中が甘ずっぱい、いやな臭いがする。その後に嘔吐がはじまる。はじめは飲食物を吐くだけだが、そのうちに吐くものがなくなり、コーヒー色の吐血をみることがある。一般的に下痢はなく、むしろ便秘がち。熱もないのがふつうで、あっても微熱である。
自家中毒症は重症になると、ひきつけやかるい意識障害を起こし、1週間近くも吐きけがつづくことがある。
漢方で発作時には五苓散
発作時の薬方と、体質改善をはかる薬方がある。
自家中毒症の漢方薬
葛根黄連黄芩湯
嘔吐がそれほどひどくない初期、生アクビが出る前後に用いるとよい。
五苓散
嘔吐がはげしく、のどが渇き、そのくせ水を飲むと吐いてしまい、尿量減少のとき。
柴胡桂枝湯
やせすぎの子の体質改善によい。
人参湯あるいは附子人参湯
虚弱で、血色がわるい子の体質改善に。
家庭治療
かるいものには、砂糖水を少量ずつ何回にもわけて飲ませると、吐きけが治まる。そのあと、食欲があるようなら、ほしがるものを食べさせてもよい。大切なのは、できるだけ眠らせること。睡眠後はケロリとしているものだ。