強い酸味や苦味がこみあげたら・・・
食べたり、飲んだりするとき、知らず知らずのうちに空気ものみこんでいる。この空気は胃の上部にたまるのだが、胃は心臓の下にあるので、空気がたまりすぎると心臓を圧迫して、食道を通って逆上してくる。これがげっぷ、あるいはおくびとよばれるものである。
目次
考えられる病気
注意しなければならないのは、げっぷに強い酸味や苦味がある場合である。強い
酸味は、食べたものが胃から腸へと吸収されず、胃内で腐敗・発酵が起こっているもので、胃かいよう・十二指腸かいよう・びらん性の胃炎・胃ガンなどの疑いがある。苦味の場合は胆汁の逆流で、胆石症・胆のう炎・肝炎などが考えられる。
漢方は習慣的なものに効く
神経的なものから、げっぷが習慣になっている人がいるが、そういうものや急性胃炎によるものの処方をあげておく。
げっぷが出る人におすすめの漢方薬
半夏厚朴湯
のどに違和感があって、息苦しく神経質な人の空気嚥下(くうきえんげ)に対して用いる。
小建中湯
疲れやすく、食欲不振の人に。
小半夏加茯苓湯
がんこなつわりのときに。
生姜瀉心湯
急性胃炎で、上腹部がつかえて気持ちがわるく、酸性のげっぷ・胸やけがある人に。
旋覆花代赭石湯(せんぷくかたいしゃせきとう)
上腹部の緊張が強く、不快感があり、酸性のげっぷ・胸やけが多いものに。
茯苓飲
みぞおちがつかえて、食欲がなく、腹部と下腹部がともに張って、嘔吐するものに。