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菊(キク)の食材としての効果、効能について

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▼鎮静、解熱、鎮痛

秋を代表する花は菊である。中国では延命辰寿の花として重んじられ、紀元前七世紀ごろには栽培されていたという。日本には奈良時代に遣唐使が持ち帰ったと伝えられる。平安期から雲上人が菊花の宴や重陽の宴を催してきたが、庶民にも親しまれたのは江戸に入ってから。「死を賜ふならば白菊咲く頃に」(草以)という願いを秘めてか、菊づくり人口は50万人ともいわれる。

菊(キク)とは

菊(キク)は普通、野山に咲くノギクから観賞用のものまで含めた菊(キク)科の多年草奈総称していう。もともとは薬用として渡米した。『神農本草経』によれば、「血や気のめぐりをよくし、身の動きを軽くする」とある。薬になるのは花。霜の降りる前に頭花を採取して陰干しにした生薬を「菊花」と呼び、これを煎じて風邪の発熱やめまい、耳鳴りなどの治療に使った。

菊(キク)の効果、効能

薬用にする花は苦味の少ないものを選ぶ。新鮮で芳香のあるものがよい。主な成分はボルネオールなどの精油とアデニン、コリン、ベタインなど。菊(キク)の芳香は精油分で鎮静作用があり、 コリンは脳の記憶形成を助ける働きがある水溶性のビタミンだ。菊の香をかぐとリラックス効果があるのも、これらの成分がもたらすもの。ほかにアミノ酸やビタミンも含んでいる。

菊花を使った漢方薬で有名なのは、杞菊地黄湯や釣藤散だ。杞菊地黄湯は菊花に枸杞了や地黄など八味を配合した処方で、視力の改善作用があり、視神経神経炎などに用いる。釣藤散は甘草や釣藤など、11味を配合した処方で、中年以降の頭痛や自律神経失調症に投与される場合が多い。また菊花を蒸留して得た精油を「菊油」といって腹痛に用いる。

食用菊の効用も広い。まずはシュンギク。鍋料理では脇役だが、栄養価では主役を食うほどである。ビタミンAは緑黄色野菜の中でもトップクラスだし、B2も豊富。鉄、カルシウム、カリウムなどのミネラル分にも恵まれているから貧血や血圧の安定によい。春菊のゴマ和えは晩酌にも合う。

利用方法

阿房宮と名づけられた料埋物もある。どんな種類の菊(キク)でも花や葉は食用になるが、黄色で中輪のこの菊はとくに香りがすぐれていて好評だ。花を摘んでさっと熱湯にくぐらせ、水にさらし、水分をしぼってから甘酢、三杯酢、酢醤油などで食べる。吸物椀に浮かしてもよく、刺身のツマに添えてもよい。「ただ二字で呼ぶ妻のあり菊膾」(静塔)なんて、何とも頰笑ましい晩酌の図である。

菊枕というのもあった。香りのよい菊の花を摘み、陰干しにして枕に詰めたもの。菊の香がほのかに匂い、頭痛や目の疲れに効く。寝つきの悪い人も試す価値はある。蚊取線香が活躍したころは、その原料となる除虫菊も栽培されていたが、殺虫成分が合成されるようになって需要は激減したという。

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