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食材としてのキュウリが持つ効果や効能について

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▼利尿、消炎、湿疹

「市人の路地抜け通ふ胡瓜もみ」という句がある。身近な野菜といえば誰もが思い浮べるキュウリ。それを薄く刻んで塩で軽くもみ、酢に浸して生節などを加えた庶民的な食べ物が胡瓜もみだ。キュウリはパリッとした歯応えとさわやかな風味が特徴で、夏野菜の代表的な存在。ナスと並んで一夜漬けや古漬けなどにも広く利用され、サラダやピクルスの材料にも欠かせない。

キュウリとは

キュウリはヒマラヤ山系地帯の原産といわれるウリ科の一年生草本。西アジア地域では3000年以上も前から栽培されており、日本への渡来も室町時代までさかのぼるらしい。本来は夏の野菜だが、促成栽培が普及して年中食べられるようになった。栄養的にはあまり期待できないのに、生食では余分な体熱をとる作用があり、煮たり炒めたりすると利尿作用を発揮する。夏には都合のよい食材なのだ。

キュウリの効果、効能

キュウリの成分の95%は水分。ビタミンの含量も少ない。なのに評価されるのはカリウムとイソクェルシトリンという特有の成分があって、尿の排泄を促してくれるからだ。カリウムは体内でナトリウムとバランスをとり、過剰な塩分を排出する作用で血管内外の浸透圧を調節する働きがある。つまり血圧の上昇を防いでくれるわけ。そしてイソクェルシトリンは尿をつくる成分だから相乗作用で高い利尿効果を示すのだ。

夏は汗をかいてカリウムを失いがちだから、キュウリで補給するのは理にかなっている。そのうえ高血圧を防ぎ、膀胱炎や腎炎の予防、体のむくみをとるのにも役立つ。中国からの報告ではキュウリの蔓にも降圧作用があるといい、血圧が高めな人はキュウリの蔓100グラムを煎じて1日2~3回に分服する療法がはやっているという。

民間療法

そのほか民間療法として伝えられているものには、解熱、喉の痛み、暑気当り、胸やけなどにキュウリの生食がある。ただし胃腸の弱い人や冷え症の人がたくさん食べると下痢をすることも。夏の夜の足のほてりを鎮めるには、キュウリの切れ端で足の裏をこするとよく、寝つきもよくなるとか。汗疹や湿疹にはキュウリをすりおろした汁で湿布する方法などがある。むくみにはキュウリの皮を煎じて飲むことも伝えられてきた。さらに、キュウリのしぼり汁はヘチマ水のように脂性肌の化粧水でもある。

キュウリで注意したいのは、ほかの野菜や果物といっしょにサラダをつくるとき、必ず酢の入ったドレッシングをかけること。キュウリの成分にビタミンCを破壊するアスコルビナーゼという酵素が含まれているからで、酢はその働きを抑える作用がある。その意味で和風の酢の物などは生活の知恵といえるわけだ。「胡瓜もみ世話女房といふ言葉」キュウリは庶民の味である。

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