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芒硝を含む漢方薬の効能と副作用は?芒硝含有の漢方薬の種類も紹介

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便秘に効く生薬としては大黄が有名ですが、同じくらい良く用いられているものとして「芒硝(ボウショウ)」があります。便秘に悩む人にはとても頼りになる生薬ですが、安全に使うためには特徴を理解しておくことが大切です。

そこで、一体どんな生薬なのか、気になる副作用、そして芒硝を含む漢方薬の違いについて解説していきます。

芒硝とは?

芒硝(ボウショウ)という生薬の名前はあまり耳慣れない方も多いのではないでしょうか?芒硝は便秘に対して効果をもたらす漢方薬に用いられることが多い生薬です。生薬というと原料が根や葉のような植物に由来する成分が多い印象がありますが、実は芒硝は「天然の含水硫酸ナトリウム」が主成分の鉱物由来の生薬になります。化学式でいうと、天然の含水硫酸ナトリウムNa2SO4・10H2OまたはNa2SO4・2H2Oとなります。

 

大黄と比べると効果が弱いため単独で使われることはなく、基本的には大黄とのセットで用いてコンビネーションにより効果を発揮します。

他にも鉄(Fe)、シリカ(Si)、アルミニウム(Al)などのミネラルも含む天然由来の生薬です。もともと、洗剤やガラスなどの原料として活用されることが多い硫酸ナトリウムは、西洋薬の塩類系下剤としても知られています。

 

芒硝の効果

芒硝の効果は主に硬くなっているものを柔らかくすることです。そのため、便秘で硬くなってしまった大便を柔らかくして出しやすくする作用があります。

なぜ芒硝に便を柔らかくする効果があるかというと、主成分の硫酸ナトリウムには水分を腸内に引き込む作用があるためです。硫酸ナトリウムは実際は硫酸イオンとナトリウムイオンの状態で存在しますが、硫酸イオンは腸壁を自由に通り抜けることができないので、腸内にとどまることで腸管の外から水を引き込みます。その結果、腸管内に水分が移行して、便の水分量を増やし軟らかくすることで排便が促されるというわけです。

 

なお、緩下作用を持つ生薬は他にも大黄がありますが、芒硝の方が大腸を刺激する効果としては穏やかです。芒硝は熱を冷ます作用もあり、清熱と通便により便秘を改善する効果があります。

 

芒硝の副作用と注意点

芒硝は過剰に使用したり、効果が強く出てしまうと腹痛、下痢、軟便、むくみなどの症状が現れることがあります。もともと、胃腸が虚弱なタイプの方は副作用が出やすいため注意が必要です。

また、大黄と同じく大腸を刺激する作用があるため、妊娠中の服用は早産を引き起こす可能性があります。自己判断で芒硝を含む漢方薬を使わないようにしましょう。

食塩の摂取制限を受けている腎臓病の方なども注意が必要です。芒硝にはナトリウムが含まれているので、治療を受ける際にはあらかじめ医師に確認するようにしましょう。

 

芒硝を含む漢方薬と効果

芒硝は多くの漢方薬に用いられている生薬です。主に便秘体質の方に用いられる漢方薬によく使われますが、その効果は漢方薬によって違いがあります。配合生薬だけで選ぶのではなく、処方全体から判断して自分に合った漢方薬を選ぶことが大切です。次に芒硝を含む代表的な漢方薬と使い分けについて紹介していきます。

 

大承気湯(だいじょうきとう)

厚朴、枳実、大黄、芒硝から成る漢方薬で、便秘、ガスがたまりやすい、お腹が硬く張る、腹痛などがある方に用いられます。体力が十分ある人に適した処方で、虚弱体質には向きません。胃腸にこもった熱を冷まし、体内の気と水の巡りを改善します。

大黄牡丹皮湯(だいおうぼたんぴとう)

便秘を伴う月経痛、月経不順や月経困難にも用いられる漢方薬です。便秘や痔のある人に適しています。主に腸や生殖器・泌尿器系などの下半身の炎症性疾患に使用されます。比較的体型ががっちりしたタイプに用いられ、虚弱なタイプには適しません。大黄と芒硝が熱を冷まし、牡丹皮や桃仁が血の巡りを改善します。

 

防風通聖散(ぼうふうつうしょうさん

主に肥満改善に用いられることが多い漢方薬ですが、便秘を改善する効果もあります。肥満気味で便秘もある人に適しています。脾胃にこもった熱を冷まし、大黄と芒硝が腸の熱を冷ますとともに大便を排泄します。水分排泄を促す効果によりむくみを改善する効果もあります。

 

通導散(つうどうさん)

便秘を伴う月経痛や更年期障害の症状や打撲などの血のうっ滞がある人に用いられる漢方薬です。血瘀があることが使う指標となり、主に女性に用いられることが多い処方ですが、打撲などには男女問わず利用されます。下腹部にこもった熱を冷ますことで便通を促し、月経痛や腰痛などの症状を改善します。

 

桃核承気湯(とうかくじょうきとう)

便秘を伴い、精神的な不安やイライラがある人の鎮静や更年期障害に用いられる漢方薬です。男性にも用いることはできますが主に女性に使われます。比較的体力があり、高血圧ぎみの方に適しています。小腸から下腹部にこもった熱を冷まします。甘草を加えることで大黄と芒硝の効果を緩和させて胃腸への負担を減らした処方です。

 

自分の体質に合わせて漢方薬を選ぼう

芒硝は便秘に悩む人にとってはとても頼りになる生薬であり、さまざまな漢方薬に含まれています。大便が硬くなって出にくい、便秘で何日も排便がない、という人には強い味方となってくれることでしょう。ただし、漢方薬は生薬単味で働くものではなく複数の生薬が組み合わさって効果をもたらすため、処方全体から自分に適したものかどうか判断することが大切です。たくさんの漢方薬から選ぶのが難しい場合には、漢方の専門家に相談することをおすすめします。

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