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ナスを食べて得られる効果、効能について

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▼消炎,鎮痛、降圧

「色はなすびの一夜漬」という。塩漬、糠漬、味噌漬、粕漬、辛子漬と何でも合う。漬けるだけでなく煮る、焼く、炒める、揚げる、蒸すと、どんな料理にしてもナスは旨い。あまり旨いので「秋茄子は嫁に食わすな」という俗話が生まれた。ところが『和漢三才図会』には「久冷の人、多く食うべからず。腹痛下痢す」とある。つまり姑と嫁の確執ではなくて、冷え症に多食を戒める教えであったのだ。

ナスとは

ナスはインドが原産で、わが国には奈良時代に渡来したというナス科の一年生。地方によって多様な品種がある。一見してはわかりにくいが、ナスの実の95%ほどは水分。食物繊維やカリウムは少しあるが、ビタミンなどはほとんど含まれていない。だが栄養面では特筆すべき性質をもっている。

ナスの効果、効能

まず鮮やかな青紫色の実だが、あの色は光合成によってつくられるポリフェノールの一種で、アントシアニンとナスニンという物質。抗酸化力があって有害な体内の活性酸素を除去してくれる。また血中のコレステロールが酸化沈着して起こす動脈硬化を防ぐ働きもあるので、ナスを料理するときは皮も活かす工夫が大切だろう。

もう一つの特徴は、果肉がスポンジのような役目を果たして油分をよく吸収するから、植物油のリノール酸やビタミンEの摂取に都合がよいことだ。Eには強い抗酸化力があり、ガンや悪玉コレステロールによる生活習慣病の予防には欠かせない。栄養面で不足のあるナスは、こうして間接的に有効成分の摂取を促している。自然の摂理には驚きがいっぱいだ。

中国では昔から、ナスは熱を下げたり体を冷やす作用があるとされ、冷え症や喘息、喉を使う仕事の人の多食を禁ずる一方では、薬としても広く応用している。有名なのはナスの黒焼。ナスのヘタをアルミホイルで包んで黒くなるまで蒸し焼きにしたものを蜂蜜と合わせて口内炎や唇の荒れに塗ると、炎症を和らげて痛みに効く。ヘタの黒焼は歯痛の応急手当にもなる。

民間療法

日本の民間療法でも、ナスのおろし汁やヘタの切り口をイボにつけたり、ナスの花の黒焼を胡麻油にといてニキビに塗ったり、凍傷をナスの茎と葉の煎じ液で温める方法などがあった。古川柳には「茄子のへた糸で通して女房干し」とあるから、江戸の庶民はナスの黒焼づくりに励んだものらしい。

ナスの旬は夏から秋にかけてだが、ハウス栽培で年中出回るようになった。しかし夏の太陽を浴びないナスは独特の色素が定着しきれずに、煮るとすっかり色が落ちてしまうものもある。これでは興醒めだ。「茄子汁の香に久闊の何も彼も」という味は、やはりもぎたての露地物に限るだろう。ヘタの切り口が瑞々しく、トゲがチクチクするようでないと、本当のナスの味は出ない。

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