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ネギが持つ食材としての効果、効能とは

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▼滋養、消炎、浄血

寒い朝の食事に一汁を選ぶなら根深汁に限る。冷えた体を芯から温めてくれるからだ。「貧よりも寒さがつらし根深汁」といい、「生涯の居を得て熱き根深汁」という。まさに佳句である。ネギは霜をかぶるころに旨くなるから、熱い味噌汁を吹きながら半煮えのネギを味わうのは、冬ならではの風味であろう。根深は葱の別名。根を深くして白い部分を多くつくるからこう呼ばれた。

ネギとは

ネギは中国西部の原産といわれ、『日本書紀』にも出てくるほど古くから栽培されたユリ科の多年草。ネギには白い部分を食べる根深葱と、葉の部分を食べる葉葱があり、関東では根深を、関西では葉葱が好まれる。ネギの白い部分は淡色野菜、緑の葉の部分は緑黄色野菜に属するので、栄養成分がかなり異なるわけ。ちなみに根元が大きく膨らんでいるのはタマネギで、ネギとは同属異種の植物だ。

ネギの効果、効能

生のネギ特有の刺激臭と辛味は硫化アリルの一種アリシンによるもので、ニンニクやタマネギやニラなどと同じように、胃液の分泌を促し食欲を増進させる働きがある。ネギを薬味に使うのはその意味でも合理的。また硫化アリルはビタミンB1の吸収を高め、血中濃度を持続してくれるので、疲労回復や精神の安定などに役立つわけである。

摂取方法

さらに硫化アリルには血行をよくして発汗を促す作用があるので、古くから風邪の民間薬に用いられてきた。ネギの白い部分1本とショウガ1片を小口切りに細かく刻み、味噌を小さじ1杯加えて熱湯を注ぎ、よく掻き混ぜて飲むと風邪の引き始めに効果的。風邪による喉の痛みには白い部分を5センチほどに切り、縦に二つ割りしたものを10本ぐらい用意して熱湯に浸け、しんなりしたら切った側を喉に貼って湿布するとよい。皮膚から薬効成分が吸収され、喉の炎症を鎮めてくれる。

悪寒はしないが頭痛がするとき、ネギの白い部分1本とショウガ1片を刻んで500㏄ほどの水に入れ、弱火で半量に煎じたものを飲むと即効があるとは昔から伝えられてきたこと。わたしの体験でも効果は確かだった。肩凝りが辛い人はネギを常食するだけで緩和できるともいう。B1の吸収をよくし体内のエネルギー代謝が活発になるから、血行が改善され、筋肉もほぐれる道理であろう。

ネギの青い部分にはβカロテン、B1、Cなどのビタミンやミネラルが多い。冬場のビタミン補給には必須の野菜だ。捨ててしまわずに味噌汁にちらしたり納豆や麺類に薬味として用いるなど、もっと利用方法を考えてみよう。硫化アリルは加熱で効果が半減するから火を止める直前に入れるなどの工夫も大切。「いつからの猫背のくせぞ根深汁」やはり葱は庶民の食材である。

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