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効果的な5つの漢方薬の摂取法と使い方とは

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医療機関で処方されたり、薬剤師と相談して購入した漢方薬はどのようにして服用すべきでしょうか。

最近では、漢方薬の使い方の多くが、生薬からエキスを抽出し、利用しやすい顆粒や錠剤になっています。

 漢方薬のエキス剤と生薬の違い

かつて、漢方薬の使い方の欠点はその服用の面倒さと保存のむずかしさにありました。生薬を煎じるのはなかなかたいへんです。また持ち歩きにも不便です。さらに生薬の保存も、乾燥した場所でないと、かびが生えてしまったりします。エキス剤(顆粒や錠剤など)の発明は、その使い方の欠点を補うことに成功しました。
エキス剤と煎じ薬のちがいを一言で述べると、ちょうどインスタント・コーヒーと豆から煎れたコーヒーとのちがいと同じ程度です。煎じた生薬を服用した使い方のできるかたは、それで結構ですが、エキス剤でもその薬効はけっして劣りません。エキス剤の成分については、厚生労働省の厳しい審査があり、現在わが国の市場に出ている漢方薬はすべてその審査をパスしています。

漢方薬の剤型には、古来からの湯液、散剤、丸剤、外用剤と、エキス剤をもとにした顆粒剤、錠剤、カプセル剤があります。

湯液

湯液とは、漢方薬の名称に「~湯」とついているもので、漢方薬のほとんどを占めます。そのため、漢方薬を使う治療をさすこともあります。生薬を煎じて一定の分量にした液剤で、生薬の分量を調整することで、一人一人に合った漢方薬を処方するという使い方ができます。

散剤

処方された生薬を混合して、粉末にしたものです。頭痛、生理痛などのからだの痛みや、精神的な興奮に対応する漢方薬があります。即効性のある漢方薬ともいえます。散剤を湯液として用いる使い方もあり、その場合は「~散料」とよばれます。

丸剤

散剤にハチミツなどを加えて丸めたもので、効き目が緩やかで、長期保存ができます。丸剤も湯液として用いることがあり、「~丸料」とよばれます。

外用剤

漢方薬には、内服するものだけでなく紫雲膏のように外用する使い方もあります。

エキス剤

処方された数種類の生薬を濃縮·乾燥してつくられます。顆粒剤、細粒、錠剤、カプセル剤などに加工されています。携帯に便利で、長期保存ができ一定の品質でつくられることから医療用の漢方薬として利用されています。ただし、処方される生薬の配分や調整が変更できないため、他の漢方薬を併用するさいには、重複する生薬ができてしまいます。

服用時間はどういう使い方が良いの?

漢方薬は、一日二回か三回空腹時に服用するのが原則です。食間(食事と食事の間の意味で、食後11時間が目安)や食前など、空腹時の服用が勧められるのは、薬の吸収がよく、より効果が現れるからです。ただし、食後に服用してはいけないということではありません。むしろ、薬の飲み忘れを防ぐために、食事と関連付けて食後の服用を指示されることもあります。また、吐き気や食欲不振、下痢などの胃腸障害をおこす可能性のある地黄、当帰などを含む処方では、食前よりも食後の服用を指示されることもあります。薬剤のにおいによる吐き気など、がまんできないようであれば、薬剤師に相談し、食後の服用に変更してもかまいません。顆粒剤や錠剤を服用するさいには、コップ一杯くらいのお湯で服用してください。十分な量のお湯で飲むことで、薬の吸収をよくすることができます。また、顆粒剤や丸剤などはお湯に溶かして飲むと、湯液と同じように漢方の風味を味わうことができ、より効果が高まる使い方ができることがあります。ただし、においや味から吐き気を強く感じる場合は、冷たい水で飲んでもかまいません。

漢方薬の使い方、服用の目安とは

漢方薬の服用期間ですが、一~二週間を目安として服用するとよいでしょう。二週間でだいたい効果が現れます。葛根湯などは一五分で効果が現れてきます。
よく漢方薬は、何か月も飲まなければ効果が現れないといわれますが、そうではありません。たとえば、痛みの治療でいえば、だいたい二週間で患者さんの60%の痛みがとれるといわれています。医療用の漢方薬を服用している人は、定期的に受診して、薬の効果を医師に診てもらいましょう。市販の漢方薬を服用している使い方の場合は、一週間を目安として、自分に合っているか、薬剤師に相談するようにしてください。からだにいいからと、漫然と服用し続けないように使い方に注意しましょう。

煎じ薬の正しい使い方

生薬を煎じる場合は、薬剤師の説明をよく聞き、指示を守るようにしましょう。指示された水の量を守って、やかんやなべで四十分から一時間、煎じていきます。火力は弱火で、始めから終わりまで一定にしておきます。電熱器の場合は、六百ワットを目安にしてください。
煎じる容器は、土瓶やステンレス、ホーロー製、耐熱ガラス製などにします。鉄製の容器は、鉄分が溶け出して、薬の成分を変化させる可能性があるので避けてください。また、水は一般の水道水を使います。ミネラルウォーターやイオン水を使うと、薬の成分に影響を与える可能性があります。ミネラルウォーターを使う場合は、水道水に近い成分のものを使ってください。半分くらいに煎じたら(とくに指示のある場合は、その量を目標にしてください)、生薬の煎じかすをこして保存用の容器にうつします。煎じる量は、なるべく1日分ごととしてください。一度にたくさんの量を煎じて保管していると、薬が変質することがあります。煎じた液は、冷蔵庫に保管し、二四時間以内に飲みきるようにしましょう。冷蔵庫で保管している液を服用する場合、処方によって温めたり(温服)、冷やしたままで服用する(冷服)ように薬剤師から指示されることがあります。ほとんどの漢方薬は温服で服用されます。温める場合は、電子レンジやガスコンロなどにかけて、人肌程度に温めて服用しましょう。または、保存していた液に熱湯を加えることで温める使い方ができますので、少しずつ服用してもよいでしょう。

漢方薬が苦手で飲みにくい場合

漢方薬は、独特のかおりや味をもっているものです。とくに特徴のある生薬の味を五種類に分けています(五味)。
辛は、刺激のあるからい味をいいます。気のうっ滞に対して気を発散させたり、気の巡りをよくする効果があります。生姜、蘇葉、薄荷、陳皮、香附子、縮砂などが含まれます。酸は、すっぱい味をいいます。体液や血を補う効果があるとされます。酸の生薬には、山茱萸、呉茱萸などがあります。甘は、砂糖のような甘さではなく天然のものの甘みをさします。栄養や気を補う効果があります。人参、黄耆、甘草、麦門冬、などが含まれています。苦は、にがみのことをいいます。解熱効果や体内の湿り気を乾かす作用があります。黄連、黄柏、大黄、蒼朮などが含まれます。鹹は、塩辛さをさします。腎(腎臓)の作用を強くするはたらきがあります。芒硝、海藻が含まれます。
このほか、無味のものを淡ということがあります。炎には、茯苓、木通、滑石などがあります。はじめは、においや味に慣れなくて服用しにくい場合があります。散剤などはオブラートに包んで服用するとよいでしよう。煎じた薬では、お湯で薄めて、少しずつ服用してください。なかなか漢方薬になじめない人は、薬剤師に服用方法を相談してください。また、服用後の後味が気になる場合は、うがいをしたりアメをなめて口のなかに残った漢方薬の味を変える使い方がよいでしよう。
子どもが漢方薬をいやがる場合は、薬剤師に相談してください。砂糖を混ぜたり、漢方薬でゼリーをつくったり、ひと工夫必要になることがあります。ただし、甘いものといっしににすると、その子どものきょうだいがお菓子だと思って間違って飲んでしまうこともあるので、注意が必要です。またミルクに混ぜて飲ませていると、ミルク自体をきらうようになることがあります。子どもに薬の大切さを説明して、なるべくそのまま服用させる使い方を心がけましょう。

年齢による漢方薬の使い方、服用量について

服用する漢方薬の量は、医師・薬剤師の指示、製薬メーカの添付文書の記載などを守ってください。症状の重さ、体質、体格などによって調整された用量が指定されることもあります。
現在、エキス剤の使用頻度が多いことから、エキス剤の場合を例にあげると、成人で一日七・五グラム程度を使うことが多いのですが、製薬メーカーや方剤により変わります。子どもの服用量については、成人の用量を1とした一般用漢方処方(市販の漢方薬)の目安を以下に示しますので、使い方の参考にしてください。

子どもの服用量の目安(成人服用量を1として)

二歳未満・・・・・・・・四分の一
二~四歳未満・・・・・・三分の一
四~七歳未満・・・・・・二分の一
七~一五歳未満・・・・・三分の二

なお、カプセル剤や錠剤、丸剤は、五歳未満の子どもには服用させないような使い方にしてください。また、子どもが薬剤をのどにつまらせないよう見守ってあげてください。高齢者は、からだの代謝機能が低下していることがあるため、服用量は成人の三分のニからニ分の一を使い方の目安にするとよいでしょう。

西洋薬との併用について

現代的な西洋医学と漢方医学のちがいについては、他の記事でも述べてきました。それでは、西洋薬と漢方薬をいっしよに服用することはできるのでしょうか。現在、多くの医師が漢方の知識をもつようになってきました。医療機関の九割で、日常的に漢方薬を処方するともいわれています。そのため、西洋薬と漢方薬をいっしょに処方されることも珍しくありません。局所的な治療に西洋薬を使用し、全身に効果を発揮する漢方薬を組み合わせたり、西洋薬の副作用を軽減するために漢方薬を用いる場合、西洋薬の使用量を徐々に減らしていくために漢方薬を用いる場合、漢方薬をベースに長期使用し、急な発作を抑えるために西洋薬を用いる使い方などがあります。副作用の予防のために、抗生物質と補中益気湯や、ステロイドホルモン剤と柴苓湯の併用がよく行われています。また、がんの治療では、抗がん剤や、放射線治療によって弱った体力を補ったり、副作用の予防・軽減に十全大補湯が用いられる使い方により、効果をあげています。いっぽうで、併用すると薬の副作用が強く現れたり、逆に効果が現れなかったりすることもあります。他の病院や薬局で処方された薬を使用している場合は必ず、医師や薬剤師に報告するようにしてください。食前に漢方薬、食後に西洋薬と服用する時間をずらしたりすることもあります。かつて漢方薬と西洋薬との併用が使い方の問題となることがありました。インターフェロンによる治療をしていた肝硬変の患者さんが小柴胡湯を併用して間質性肺炎(せき、発熱をともなう呼吸困難が現れる。)をおこした使い方の例が報告されています。このように西洋薬と漢方薬の相互作用については、いまだに不明のものも多いため、ふだんとちがった症状が現れたときは、医師・薬剤師に相談してください。さらに、薬剤だけでなく使用している健康食品についても、念のため薬剤師に報告するようにしてください。健康食品の中には、生薬にはたらきが近いものがたくさんあります。たとえば、ハトムギと薏苡仁のように、漢方薬と成分が重複していることもあります。そのために思わぬ健康被害を引きおこすことがありますので、十分使い方に注意してください。また、嗜好品が効果に影響を与えることもあります。漢方薬の服用後にコーヒーやお茶を飲む場合は、三十分くらい間隔をあけて飲むようにしてください。

漢方薬の保管の仕方

薬剤は、高温や湿気を避け、直射日光の当たらないところに、密封して保管してください。変質したり、湿気を吸ってしまった薬剤は、安全性や効果の面からも処分したほうがよいでしょう。生薬は、風通しのよい涼しい場所(夏場などは冷蔵庫)に保管してください。煎じた薬は冷蔵庫に保管し、一日のうちに飲みきる使い方にしましょう。薬剤は子どもの誤飲を防ぐためにも、子どもの手の届かないところに保管してください。他の容器に入れ替えたりすると子どもが興味を示して誤飲することがあるので使い方に注意しましょう。また、旅行や会社などへ持ち運ぶときも入れ替えた容器がよごれていたり、密封できなかったりすると薬の品質を変えてしまうことがあります。あまった薬は処分してください。自分に効果があったからと、知人にすすめたり、与えたりしないでください。同じような症状だからといって「証」も同じとは限りません。また古くなった薬は、変質している可能性もあるので、使い方を考えず使用しないでください。

まとめ

以上が漢方薬の使い方についてでした。今まで漢方薬を使用してきた方も、知らなかったことなどありましたら本日から実践してみてください。また、これから漢方薬をはじめる、興味があるという方は、いちから実践してみてください。あなたの健康の為の力になる事が出来れば幸いです。

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