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辛夷(しんい)の詳しい説明ページはこちらから

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中国を原産とするモクレン科の落葉樹、モクレン(㊥辛夷Magnoliaquinquepeta)やハクモクレン(㊥玉蘭M.heptapeta)、ボウシュンカ(㊥望春花M.biondii)などの花蕾を乾燥したものを用いる。中国の植物名では辛夷といえば紫色の花のモクレン(シモクレン)のことで木蘭・桂蘭ともいい、一方、白い花のハクモクレンは中国では玉蘭あるいは白木蓮という。日本ではコブシ(㊥日本辛夷M.praecocissima)に辛夷の漢字をあてているが、コブシは日本特産である。ところで現在流通している日本産の辛夷はほとんどタムシバ(㊥柳葉木蘭M.salicifolia)の花蕾である。タムシバはコブシに似た落葉高木であり、本州、四国、九州に自生している雑木である。

現在、日本に流通している中国産の辛夷はおもにボウシュンカの蕾ともいわれている。これら花蕾は毛筆状で、外面に細かい毛が密集し、特有の芳香がある。花蕾の成分にはシトラールやオイゲノール、シネオール、ピネンなどの精油が含まれ、消炎、抗真菌、降圧、クラーレ様作用などが認められている。漢方では解表・通竅の効能があり、おもに鼻の竅を通じる要薬としてよく知られている。鼻炎や蓄膿などによる鼻づまりのほか、頭痛や歯痛などに用いる。風邪に罹患して鼻閉や鼻汁の症状がひどいときには葛根湯に配合する(葛根湯加川芎辛夷)。慢性鼻炎や蓄膿症で鼻閉や頭痛のあるときには山梔子・黄芩などと配合する(辛夷清肺湯)。また、同様の通竅作用を有する蒼耳子とも配合する(鼻淵丸)。

処方用名

辛夷・辛夷花・木筆花・春花・シンイ

基原

モクレン科MagnoliaceaeのモクレンMagnolialilifloraDest.、ハクモクレンM.denudataDesr.などの花蕾。

日本産はタムシバM.salicifoliaMaxim.やコブシM.kobusDC.に由来するが、近年ほとんど市場性はない。

性味

辛、温

帰経

肺・胃

効能と応用

方剤例

散風解表

風寒感冒の頭痛・鼻閉・鼻汁などに、白芷・防風などと用いる。

風熱にも、金銀花・桑葉・黃芩などと使用する。

宣肺通鼻

蒼耳散・辛夷散

鼻淵(副鼻腔炎)の鼻閉・鼻汁に、蒼耳子・白芷などと用いる。

臨床使用の要点

辛夷は辛温芳香で軽浮上昇し、肺経に入って肺部の風寒を散じ鼻竅を通じ、胃経に入って清陽の気を頭脳に上達し頭痛を止めるので、鼻淵・鼻塞・鼻汁あるいは風邪による頭痛に適している。

参考

解表にも働くが、効力はかなり弱いので、一般的な外感表証にはあまり使用されない。

なお、粉末を鼻中に吹き込んでくしゃみをさせ、鼻閉を改善することもできる。

用量

3~9g、煎服。外用には適量。

使用上の注意

多量に用いると頭のふらつき・目の充血をきたすことがあるので、注意を要する。

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