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猪苓(ちょれい)の生薬説明ページ

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日本の北海道や東北地方、朝鮮半島、中国各地などに分布する担子菌類、サルノコシカケ科のチョレイマイタケ(㊥猪苓Polyporusumbellatus)の乾燥した菌核を用いる。チョレイマイタケは山林中のブナ、ミズナラ、カエデ、クヌギなどの腐食した根に寄生するキノコで、地上部は食用になる。薬用にする菌核は落葉の堆積した浅い地中に生じ、表面が黒褐色をした凹凸のある不整形の塊状で、この塊がブタ(猪)の糞に似ていることから猪苓の名がある。薬材は5~15cmくらいの黒褐色をした塊であり、新鮮なものの内部は白色であるが、時間が経つと褐色を帯びる。現在、日本の流通品のほとんどは中国産であり、中国では陝西省や雲南省に多く産し、とくに陝西産の品質がよいといわれる猪苓にはエルゴステロール、aヒドロキシテトラコザン酸、多糖類のグルカンなどが含まれ、利尿、抗菌、抗腫瘍作用などが認められている。漢方では利水消腫、通淋の効能があり、排尿減少、浮腫、脚気、下痢などに用いる。猪苓の利尿作用は茯苓よりも強いとされ、また清熱の性質も若干あるため熱象(炎症)を伴う浮腫にも応用できる。癌治療の臨床研究として、猪苓は癌患者の細胞性免疫機能を向上させ、抗癌剤と併用すればその副作用を軽減することが報告されている。

利水作用:浮腫や水様性の下痢などには白朮・茯苓などと配合する(五苓散)。腹水や全身性の浮腫には蒼朮・灯心草・木香などと配合する(分消湯)。膀胱炎などで血尿や排尿障害などのみられるときには沢瀉・滑石などと配合する(猪苓湯)。

処方用名

猪苓・粉猪苓・チョレイ

基原

サルノコシカケ科PolyporaceaeのチョレイマイタケPolyporusumbellatusFriesの菌核。

性味

淡・甘、平

帰経

腎・膀胱

効能と応用

方剤例

利水滲湿

①四苓散・五苓散

水湿停滞による尿量減少・水腫・水様~泥状便・白色帯下などに、茯苓・沢瀉などと用いる。

②猪苓湯

湿滞有熱の場合には、滑石・沢瀉・木通などと使用する。

臨床使用の要点

猪苓は甘淡・偏涼であり、水道を利し主に滲泄し、利水滲湿の常用薬である。利水消腫・利水止瀉・利湿清熱などすべての水湿に用いるが、水湿の偏熱にもっとも適する。

参考

猪苓は茯苓よりも利水滲湿の効力が強いが、補益心脾の効能をもたない。

用量

3~9g、煎服。

使用上の注意

淡滲で津液を消耗するので、水湿がない場合には使用してはならない。

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