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唐辛子(トウガラシ)の効果や効能について

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▼抗菌、鎮痛、補温

「炎ゆる間がいのち女と唐辛子」(鷹女)という句がある。やはり燃えるように辛くないと、唐辛子の値打ちはない。雪国に生まれたわたしは、よく唐辛子の世話になった。とくに忘れられないのは「べちょら漬」という名の漬物。茄子に赤くなる前の唐辛子をたっぷりと入れ、茗荷を加えて塩漬けにしたものだが、抜群に旨い。生家では秋になると、これを大樽に山盛り漬けて冬に備えていた。

唐辛子(トウガラシ)とは

唐辛子(トウガラシ)は唐から渡来した芥子という意味で、南アメリカの原産。コロンブスがヨーロッパに伝え、それが世界に広められたという。ナス科に属し、本来は多年草だが、日本の気候では冬に枯れるので一年草になる。夏、茎の先に白い花を咲かせ、やがて小人の帽子のような青い実を結んで、秋になると真紅に燃え立つ。実が紅熟するにつれて辛味が増すのだ。

唐辛子(トウガラシ)の効果、効能

熟果にはビタミンCが豊かで、果皮にはカプサイシンを主とするカロチノイド色素を含んでいる。量を食べられないので栄養素の効果はあまり期待できないが、辛味成分のカプサイシンにはすぐれた薬効があり、古くから利用されてきた。秋に熟した果実を採取し、1週間ぐらい日干しにしたものを、漢方では「蕃椒」という。蕃椒は血液の循環を促すほか食欲増進や殺菌作用がある。

蕃椒で最も応用されるのは七味唐辛子のメインとしてであろう 。七味とは唐辛子を軸にして陳皮(ミカンの皮)、胡麻、芥子(ケシの実)、山椒、麻(アサの実)、菜種のこと。場合によって柚子や揉み海苔なども加えて香り、辛味、味、色合を競った。縁日などでは客の好みに合わせて調合してくれる露店を見かけたものである。

香辛料のほかにも唐辛子の用途は広い。未熟の果実を味噌焼きにしたり、揚げ物、煮物などに用い、葉は佃煮に、熟果は干してキムチ、ラー油、ソース、煎餅などに利用する。意外にビタミンが多く、カロテン、B1、B2、Cを補給するのにも都合がよい。古川柳に「べろべろをして唐辛子こりはてる」とあるのをみると、江戸っ子はその辛味を好んだらしい。

民間療法

民間療法では蕃椒を一種の刺激療法に利用してきた。食欲や消化を促すために、蕃椒を薄めて飲むのである。大量だと胃壁を荒らすので控えめに。唐辛子をエチルアルコールに漬けてチンキ剤とし、神経痛や腰痛、しもやけに外用すると痛みを和らげる。温ハップする用法もあるが、肌の弱い人には不適。

唐辛子の種子を粉にして薬味に用いるとむくみに効くのは、古くからの体験で明らかなことだ。中国や韓国で肉料理をよく食べる割りにひどい肥満体が見当らないのは、唐辛子が皮下脂肪の代謝を促進するからだともいう。唐辛子のチンキにサルチル酸などを加えて抜け毛や貧毛に用いる方法もある。

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