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米(コメ)の持つ効果、効能について

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コメ▼滋養、活力、浄血

朝の食卓に湯気の出ている真っ白なご飯と味噌汁をみると、わたしはほのぼのとした気分になる。毎日食べてきたのに、よくも飽きないものだと思う。生活の洋風化につれてパン食が普及し、「戦争の記憶も遠く余る米」(佐登美)の世の中になったが、わたしは米にまさる主食はないと信じている。欧米でも低カロリー食としての評価は高い。

米(コメ)とは

コメはイネの成熟した穂から収穫し加工したもので、ムギと並んで人類の主要な農産物だ。日本の米作起源は弥生式時代にまでさかのぼる。太古には玄米のまま食べたらしいが、やがて脱穀すること奔覚え、『万葉集』には「稲つけば――」という表現もみられるようになった。稲から籾殻だけを取り除いたのが玄米で、玄米から糠を除いて胚芽を残したものが胚芽米、さらに胚芽まで取り去ると白米になる。植物学的には種子というよりも果実に相当するものだろう。

玄米の栄養分は澱粉が約七〇%、蛋白質七~八%で、ビタミンB1、D、E、K、Fなどを豊富に含み、ミネラルも多い。大切な栄養素は胚芽の部分に含まれているので、なるべくなら五分づきか七分づきにして胚芽を残したいもの。白米にくらべて硬いからよく噛むようになり、栄養だけでなく新陳代謝を高めるメリットもある。

米(コメ)の効果、効能

漢方ではウルチの玄米を「粳米」といって薬に使った。たとえば粳米を配合する処方として『傷寒論』には、白虎湯、竹葉石膏湯、白虎加人参湯が収載されている。なかでも白虎加人参湯は、かなり重症の高熱を出す症状に用いた薬であり、抗生物質があるので出番は少なくなったが、糖尿病、夜尿症、アトピー性皮膚炎などにはいまも処方される薬だ。また風邪の処方に桂枝湯という薬があるが、これを服用した後に熱い粥を与えて薬の効力を助ける用途もある。

粳米について古書には、元気を増して喉の渇きを止め、血液の循環をよくして内臓の働きも活発にし、胃腸を補い、筋骨を丈夫にするという意味の記述があった。これに対して餅米は漢方処方に用いない。むしろ皮膚病のときなどは餅菓子や煎餅を禁じている。

おすすめの摂取方法

玄米や胚芽米を食べると健康によいことはわかっていても、やはり食感や味では白米の魅力にかなわない。昔から「米の飯と女房は白いほどいい」といわれる。そこで白米食の栄養効果を上げるためには、黒ゴマ塩をふりかけて食べることをお勧めしたい。クロゴマ八に粗塩二を炒めて砕いたものを食卓に置いて温かいご飯に使うと便利だろう。

米(コメ)と共に発達した味覚

日本人の味覚がすぐれているのは米食のせいであると説く声も聞く。欧米では甘い、酸っぱい、辛い、塩辛いの味覚があり、中国ではこれに苦みを加えて五味になる。日本ではさらに渋みと旨みがプラスされて七味となるのだ。淡泊なご飯に山海で採れる自然の珍味を副食にして、味と栄養のバランスをとってきた日本人の知恵はすばらしい。

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