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胡麻(ごま)の詳しい生薬説明ページ

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別名:黒芝麻(こくしま)・黒脂麻(こくしま)・胡麻仁(ごまにん)・芝麻(しま)・脂麻(しま)・巨勝子(きょしょうし)

アフリカ大陸が原産と推定され、世界各地で栽培されているゴマ科の1年草、ゴマ(㊥脂麻Sesamumindicum)の成熟種子、つまり食用にされるゴマの乾燥したものを用いる。紀元前1世紀に張騫によって西域(胡)から中国に伝えられたといわれ、現在では中国が世界一の産国である。一般に中国では胡麻といわず、芝麻あるいは脂麻という。日本でも奈良時代には栽培され、食用や薬用、灯火用にも使用された。ゴマは種子の色によって黒ゴマ・白ゴマ・黄ゴマなどがあるが、薬用には黒ゴマが用いられる。種子は脂肪とタンパク質が豊富で、含油率は40~55%もあり、炒って砕いた後に蒸して圧搾すれば風味のよいゴマ油が得られる。種子には脂肪酸としてオレイン酸やリノール酸が多く含まれるほか、カルシウム、鉄分、γトコフェノールやセサミン、セサモリン、セサモール、セサミノールなどのリグナン化合物などが含まれている。ゴマリグナンの大半を占めるセサミンには抗酸化作用、アルコール分解促進作用、血中コレステロール低下作用などが認められている。ゴマ油が他の植物油に比較して酸化変敗しにくいのは、強力な抗酸化作用があるセサミノール、セサモールなどによることが知られている。またゴマペプチドには降圧作用があり、特定保健用食品の成分として認められている(ゴマぺプ茶)。ただし、生ゴマの種皮は硬くて消化されないため、砕いて用いる。漢方では補陰・潤腸・補肝腎の効能があり、虚弱体質や高齢者、病後、腸燥便秘などに用いる。老人性皮膚瘙痒症などには当帰・地黄などと配合する(消風散)。高齢者のめまい、視力の低下には何首烏・杜仲などと配合する(首烏延寿丹)。また胡麻油は紫雲膏や中黄膏などの軟膏基剤として用いられている。(胡麻)

処方用名

胡麻仁・黒脂麻・黒芝麻・油麻・巨勝子・小胡麻

基原

ゴマ科PedaliaceaeのゴマSesamumindicumDC.の成熟種子。

性味

甘、平

帰経

脾・肺・肝・腎

効能と応用

方剤例

滋養肝腎・補益精血

桑麻丸

肝腎不足の早期白髪・頭のふらつき・目がかすむ・耳鳴・肢体のしびれなどの症候に、単味を炒して服用するか、桑葉・枸杞子・女貞子・桑椹などと使用する。

潤燥滑腸

腸燥便秘に、単味であるいは麻子仁・杏仁・当帰・胡桃肉・蜂蜜などと用いる。

臨床使用の要点

胡麻仁は甘平で多脂であり、養肝血・滋腎精および潤燥滑腸の効能をもつ。肝腎精血不足の鬚髮早白、血虚生風の頭暈目眩・耳鳴肢麻および腸燥便秘に適する。

参考

①胡麻仁には黒・白の2種があり、黒色のものを薬用とする。白色のものは「麻油」「香油」として使用する。

②大胡麻(亜麻子・壁虱胡麻)はアマ科のアマLinumusitassinumL.の成熟種子で、「甘、微温。大風瘡癬を治す」といわれ、祛風止痒の効能をもつ。胡麻仁とは違い補益には働かない。

また、茺蔚子(シソ科メハジキLeonurusjaponicusHout.の果実)は古称を「小胡麻」といい、別名は「三角胡麻」であるから、混同しないようにする必要がある。

用量

9~30g、煎服。

使用上の注意

砕いて使用する。

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