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筋肉痛やこむら返りに芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう)

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「芍薬甘草湯は筋肉痛やこむら返りによく使われます」

処方のポイント

鎮静鎮痛作用のある芍薬、甘草の組合せで構成されている。脚のツリや筋肉痛等に適応する急性の腹痛や月経痛等にも応用される。甘味。

芍薬甘草湯が適応となる病名・病態

保険適応病名・病態

効能または効果

急激におこる筋肉のけいれんを伴う疼痛。

漢方的適応病態

平滑筋、骨格筋の痙攣性疼痛に頓服として用いる。末梢性の鎮痙、鎮痛以外に中枢性の鎮静作用も有する。中医学的には筋の痙攣は肝の機能失調によると考えられており、この鎮静、鎮痙、鎮痛作用を「平肝」とよぶ。なお、白芍、炙甘草ともに滋養強壮作用があり、身体を栄養、滋潤する。

より深い理解のために

横紋筋、平滑筋、いずれも治療可能なところに注目。

芍薬甘草湯の組成や効能について

組成

白芍薬4炙甘草4

効能

和陰緩急

主治

筋脈拘急

〇和陰緩急:陰血を養うことによって、痙攣している筋に潤いを与え、弛緩させる治法である。急は強直、痙攣を意味する。

〇筋脈拘急:陰血の不足によっておこる筋脈の強直、痙攣をいう。(筋脈は関節運動を支えている筋・筋膜などのこと)。

解説

芍薬甘草湯は主として陰血を養う作用があり、陰血不足によって生じる各所の痙攣および痛に最も適した処方である。

適応症状

◇四肢の筋肉筋脈の痙攣・疼痛

肝は筋を主るので、肝血虚によって陰血の供給ができなくなると、各所に痙攣、疼痛が生じる。特に腓腹筋など足の痙攣、疼痛症状がみられることが多いが、四肢全般にも適用できる

◇腹痛

陰血不足で、腹部の筋を潤すことができないために生じる症状である。特に痙攣性の疼痛が多くみられる。

◇活質淡紅

舌質の変化はない場合もある。血虚の症状が強いときは淡紅舌がみられる。

◇脈弦緊

疼痛が強いときは緊脈カ覗れ、痙攣が強いときは弦脈が現れる。

陰薬の白芍薬と陽薬の甘草を併用して陰陽を調和する。やや温性の炙甘草を配合するほうが陰血の滋養に有利である。白芍薬は酸苦微寒、炙甘草は甘温の薬性がある。両薬の配合によって陰血を回復させ(酸甘化陰)、陰血不足による筋脈の強直、痙攣を柔げる。原方では両薬の使用量は各等分となっているが、臨床では白芍薬を甘草の倍量用いて、疼痛の緩和を増強する場合がある。

臨床応用

◇諸疼痛

四肢および腹部の痙攣性疼痛症などに範囲広く用いる。例えば肼腹筋痙攣、腰痛、坐骨神経痛、リウマチ、肩こりなど四肢筋肉、関節の症状および胃痙攣、胃痛、肝胆疾患による疼痛、腹痛など腹部の症状にも使用できる。使用の要点は、痙攣性の疼痛で芍薬甘草湯は鎮痙、鎮痛の作用をもつといわれている。

注意事項

副作用がなく、非常に安全な処方であるが薬味が少ないため、痙攣、疼痛の根本原因を治療する方剤を併用した方がより効果的である。

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