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血圧が高い、ほてりやのぼせがある等の症状に七物降下湯(しちもつこうかとう)

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「七物降下湯はほてりやのぼせによく使われます」

処方のポイント

血行を改善する四物湯に、消化器を補強する黄耆、ほてりやのぼせに対応する黄柏、いらいらに対応する釣藤鈎を加えたもの。体力が低下していて血圧が高い、ほてりやのぼせがある等の症状に適応。胃にもたれることがあるので要注意。甘苦味。

七物降下湯が適用となる病名・病態

保険適応病名・病態

効能または効果

身体虚弱の傾向のあるものの次の諸症:高血圧に伴う随伴症状(のぼせ、肩こり、耳なり、頭重)。

漢方的適応病態

血虚の肝陽化風。すなわち、顔色が悪く、皮膚に艶がなく、四肢がしびれ、筋肉が引きつるなどの血虚の症候と、のぼせ、ほてり、目まい、ふらつき、手足のふるえ、耳鳴などの肝陽化風の症候を伴うもの。舌質は淡白。脈は弦細。

七物降下湯の組成や効能について

組成

当帰4白芍薬4生地黄4川芎4黄耆3黄柏2釣藤3

効能

養血益気・平肝降火

主治

気血不足・肝陽上亢

〇平肝降火:肝陽の上亢を抑え、上昇した肝火を下降させる治法である。

〇肝陽上亢:陰血が不足し、陰が陽を抑えることができないため、肝陽が偏盛して備した病証である。

解説

本方剤は大塚敬節氏の経験方で、主に血虚肝旺の諸病症を治療する処方である。

適応症状

◇眩暈・頭痛

精血が不足して、脳に栄養を供給できない症状。陰血不足のため肝陽が上亢すると、さらに眩暈、頭痛は悪化する。主として肝系の頭頂部と胆系の側頭部が痛む。

◇耳鳴

肝陽が上衝して胆経(肝と表裏関係にある)が分布している耳に影響を与えることによって出現する症状である。

◇のぼせ

陰血が不足し、虚火が発生する熱性の症状である。

◇舌淡または舌紅

淡舌は体内の陰血不足を示し、紅舌は肝陽あるいは肝火の旺盛を示す。

◇脈細弦

細脈は血虚を示し、弦脈は病位が肝にあることを示している。

七物降下湯の主な組成部分は当帰、白芍薬、生地黄、川芎の「四物湯」である、体内の不足している陰血を補って肝陽の上昇を抑え、活血作用によって血虚に付随した血瘀を取り除く。血虚の場合には血行が遅くなり、血瘀が生じやすくなる。黄耆は補気作用に優れており、気を補うことによって間接的に血の生成を促すことができる(気は血を生む)。黄耆はまた補気するばかりでなく、気血の流れを順調にして「四物湯」の活血作用を増強する。黄柏は清熱作用に優れており、体内の虚火を清して、陰虚火旺によるのぼせを治療する釣藤は薬性が微寒であり、肝の専門薬である。肝を清して肝陽の上昇を抑え、眩暈、頭痛、耳鳴などの頭部症状を治療する。

臨床応用

◇高血圧

慢性の高血圧には多かれ少なかれ血虚、または血瘀の症状がみられ、清肝降圧法だけでは理想的な効果を得ることは難しい本方は養血作用もあるので、虚性の高血圧に適している。しかし、七物降下湯はやや温性なので血圧が非常に高いときは使用しない方がよい。

◇眩暈

血虚による眩暈に用いる。特に月経期間中の眩暈、頭痛は血虚あるいは血瘀によるものが多いので、「加味逍遥散」などの疏肝方剤と併用するとよい。

血虚肝旺の症状(めまい、頭痛、のぼせ)がみられる更年期症候群、自律神経失調症などの疾患にも用いてよい。

◇更年期症候群

陰血不足による女性の更年期症状に用いる。七物降下湯の養血清肝作用は動悸、眩暈、のぼせなどの血虚肝旺の症状に効果がある。

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