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湿ったせきに神秘湯(しんぴとう)

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「神秘湯は湿ったせきによく使われます」

処方のポイント

麻黄湯の兄弟処方で、桂皮に代わり加わった蘇葉が桂皮に似た働きをする。また、蘇葉、厚朴の組合せは呼吸噐周辺の水分流通を改善し痰を除き、麻黄・杏仁の鎮咳去痰作用を補強。柴胡は悪寒と発熱の交互発現に対応。全体として痰が多く湿ったせき等に適応。甘辛味。

神秘湯が適応となる病名・病態

保険適応病名・病態

効能または効果

小児ぜんそく、気管支ぜんそく、気管支炎。

漢方的適応病態

肝気鬱結の喘咳。すなわち、咳嗽、呼吸困難、喘鳴、少痰とともに、いらいら、ゆううつ感、胸脇部が脹って苦しいなどの肝気鬱結の症候を伴うもの。精神的な要素の強い咳嗽、呼吸困難によい、悪寒、頭痛、発熱などの表証がみられることもある。

神秘湯の組成や効能について

組成

麻黄5杏仁4厚朴3陳皮2.5紫蘇1.5柴胡2甘草2

効能

平喘止咳

主治

肺鬱・咳喘

○平喘止咳:喘息、咳を止める治法である。

〇肺鬱:肺の宣発、粛降機能が失調して、肺気の通利が悪くなった状態をいう。

解説

神秘湯は肺気の流通を滑らかにして喘息を治療する、平喘止咳の処方である。原方は『外台秘要」にあるが、日本の『浅田家方』はこれに厚朴を加え「神秘湯」と名付けた。

適応症状

◇喘息

咳は気を主っている。肺気の流れが邪気(特に風寒の邪気)の侵入によって塞がれ、宣発・粛降機能が失調すると、喘息と咳が生じる。

◇胸悶

肺気の流通が悪くなっておこる気滞症状である。

◇痰が少ない

気滞の症状が主て、痰はそれほど多くなっていない。

◇舌苔白

風寒の邪気の侵入により、白苔がみられる。

◇脈浮緊

風寒の邪が表に存在することを示す浮脈と、寒が強いことを示す緊脈がみられる。

神秘湯は「麻黄湯」と「半夏厚朴湯」を基本に加減した処方で咳喘治療の処方である。平喘作用をもたない桂枝は「麻黄湯」から除かれている。発散の麻黄と下降の杏仁によって肺の宣発・粛降機能を調節し、喘息を止める、厚朴、陳皮、紫蘇は、理気作用によって喘息に随伴する重苦しい胸悶症状を治療する。痰は少ないので、化痰作用をもつ半夏と茯苓は除かれている。麻黄と紫蘇は辛溫解表薬に属し、外感風寒による表証(悪寒、発熱、頭痛など)に対する効果も期待できる。柴胡は優れた疏肝理気作用を有し、肝気鬱結による神経性の喘息に多く用いられる。辛凉解表薬に属し、肺熱を清することもできるので、舌尖がやや赤いなど、病因が熱に変化しつつある喘息にも安心して使える。

臨床応用

◇喘息

喘息の初期に多用される。解表薬が多いので表証(悪寒、発熱、頭捅など)をともなうとき、または、理気薬が多いので気滞症状(胸悶、息苦しい)をともなうときに適している。臨床では、気管支喘息気管支炎、小児、大人の喘息などに広く使用される。化痰作用はあまり強くない。

◎痰が多いとき+「二陳湯」(燥湿化痰)

◎痰が薄くて白い、喘息がひどいとき+「小青竜湯」(温肺化飲)

◎痰が粘っこく黄色い、喘息がひどいとき+「五虎湯」(清肺平喘)

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