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当帰湯(とうきとう)は消化機能回復や、痛みの緩和に使われます

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「当帰湯は消化機能回復や、痛みの緩和に使われます」

処方のポイント

消化噐系を温める大建中湯と小建中湯の構成成分、血液を補強する当帰補血湯(当帰・黄耆)、痰を除き消化器周辺の水分停滞を除く半夏·厚朴で構成。消化機能を回復させ、腹部の振水音(ポチャポチャ音)等に適応。腹痛、肋間神経痛にも応用される。

当帰湯が適応となる病名・病態

保険適応病名・病態

効能または効果

背中に寒冷を覚え、腹部膨満感や腹痛のあるもの。

漢方的適応病態

気血両虚の寒痛。すなわち、疲れやすい、元気がない、食欲不振、皮膚につやがない、四肢の痺れなど気血両虚の症候に、冷えると増強する腹痛、腹部膨満、腹や四肢の冷えなどの寒痛の症候を伴うもの。痛みは痙攣性で激しいときは背部にまで放散する。一部の狭心痛に有効との説があるが、機序については不明である。

当帰湯の組成や効能について

組成

当帰5芍薬3黄耆1.5人参3甘草1桂枝3山椒1.5乾姜1.5半夏5厚朴3

効能

益気養血・温中散寒

主治

気血不足・脾胃虚寒

◎温中散寒:中焦(脾胃)の虚寒を除去する治法である。

解説

当帰湯は『千金方』のふ腹痛門にある処方で、主に虚寒に属する腹痛、腹満を治療する。

適応症状

◇腹痛・腹冷

中焦の陽気が不足して温煦機能が減退すること、および陽虚で内寒が生じる(陽虚生内寒)ことから、寒邪が中焦の知血の流れを阻滞し、「不通則痛」で腹痛が現れる。虚と寒が同時に存在する症状で、按ずると気持ちがよく、温かい物を食べると痛みがやわらぐ(喜按喜温)特徴がある。

◇胃痞脹満

気の推動する力が不足し、胃のあたりが脹って不快な気滞の症状である。

◇舌淡・苔白

淡舌は気血不足を示し、白苔は病気の性質が寒であることを示す。

◇脈沈弱遅

沈脈は病位が裏にあることを、弱脈は虚証を遅脈は寒を意味する。

当帰湯は補益薬と散寒薬を組み合わせた処方である。当帰は補血作用が強く、芍薬と甘草は「芍薬甘草湯」の組成で、心腹疼痛を緩急止痛する。黄耆と人参はともに陽気を補益する、黄耆は陽気を上昇させ、全身に分布する。桂枝山椒乾姜の3薬は、体内の寒邪を発散させる。さらに桂枝は温通脈の作用によって心脈を通じさせ、寒邪が心陽を損傷した病症を治療する要薬でもある、胃の冷痛のほか心胸部の冷痛にも適用される。山椒は主に胃寒を除去し、上腹部の冷痛を治療する乾姜は辛熱で中焦を温め寒を散らすほか、桂枝の温通経脈作用を助ける半夏と厚朴は主に局部の症状を治療する薬である。半夏は胃の痞症を、厚朴は腹部の満症を治療しながら、陽気の動きを促進する。

臨床応用

◇胃痛

当帰湯は補益。散寒、除痞の作用があり、虚寒証に属する慢性胃痛の治療に適する。弁証の要点は胃痛、胃冷胃痞で、弁証によって他の方剤を併用する。

◎胃痛が強いとき一時的に+「安中散」(散寒止痛)

◎悪心、苔膩、下痢など(痰湿)をともなうとき+「半夏瀉心湯」(化痰除痞)

◎イライラ、胸脇脹満、口苦など(肝鬱)をともなうとき+「加味逍遥散」(疏肝清熱)

◎疲労感が強い、食欲不振など(脾気虚)が強いとき+「補中益気湯」(補中益気)

◇心痛(胸痛)

気血不足による虚性の心疾患および経脈不通による疼痛を治療することができる。例えば狭心症の疼痛に用いる。

◎胸痛が強い舗など瘀血症状がみられるとき+「冠元顆粒」(活血似瘀)

◎胸燜痰が多い、苔腻など痰湿症状がみられるとき+「栝蔞薤白半夏湯」(通陽化痰寛胸)

                            または+「柴陥湯」(疏肝清熱・化痰寛胸)

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