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トマトの食材としての効果、効能とは

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▼成人病予防、美肌

ヨーロッパの諺に「トマトが赤くなると医者の顔が青くなる」という。日本では柿がそういわれる存在だが、同じように栄養があることを意味している。トマトが真っ赤に色づくのは庭に露がおりるころで、手を露に濡らしながら丸かじりするのは格別に旨い。「トマトもぐ手を灑らしたりひた濡らす」(悌二郎)の句には、句という言葉が鮮やかに生きている。

トマトとは

トマトは南アメリカを原産地とするナス科の植物。熱帯では多年生だが温帯では一年生の作物として栽培される。霜が終わってから定植すると6月下旬には収穫できるまで育つ。ハウスものが1年中出回っているが、やはり旬は夏。露地物の味は比較にならない。日本には江戸時代に入ってきたのに、食用になったのは明治以降だという。

トマトの効果、効能

トマトの人気は味もさることながら栄養価の高いことにある。あの赤い色素はリコピンと呼ばれるカルテノイドの1つ。βカロテンのように体内でビタミンAに変わることはないが、体内の有害な活性酸素を除去する大事な作用を果たす。トマトにはこれも抗酸化力の強いビタミンAやCも豊富だから、相乗的に免疫力を高める働きを示し、ガンや生活習慣病の予防には都合のよい食材といえる。

またトマトにはクエン酸やリンゴ酸などの有機酸も多い。その酸味が胃液の分泌を促し、蛋白質の消化を助けるので、食欲が進み栄養の吸収をよくする効果がある。二日酔いのむかつきもトマトをかじると緩和されるし、胃炎にはトマトとジャガイモのしぼり汁を半々に混ぜて飲むと効く。口内炎のときトマトジュースを数分間、口中に含んでいるだけで炎症の痛みが治まるともいう。

もう一点、見逃せないのはトマトにミネラルの含量が多いことだ。とくにカリウムが多いので体内の過剰な塩分を排出し、血圧の上昇を防ぐ働きがある。降圧作用のあるルチンも含んでいるので、高血圧や動脈硬化の傾向がある人にはよい。さらにカルシウム、マグネシウムなどのアルカリ性ミネラルが含まれているから、肉や魚のつけ合わせとしても好適なわけ。

用途

トマトのしぼり汁で洗顔すると、美しい肌を保つのによいという言い伝えもあった。プレーンヨーグルトにトマト汁を混ぜ合わせて寝る前に一週間もパックをすると、肌に潤いを増してくるとも聞く。美容効果までは保証のかぎりでないが、成分からみても否定することはできないようだ。

まさにトマトは健康野菜のサンプルみたいなものだが、漢方では清熱作用のある陰性食品に分類されており、体を温めるために塩をふりかけたり、熱を加えた調理を勧めている。イタリア料理のように使えばベストな食材といえるだろう。それにしても、日向の匂いがするトマトが少なくなったのは残念なことだ。

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