扁桃炎は慢性への移行にご用心
大人もかかるが、子どもはへんとう(扁桃=俗に扁桃腺ともいう)が大きいのでかかりやすい。細菌やウイルスの感染によるものである。
扁桃炎の症状
かるいものは、扁桃が赤くはれ、唾液を飲みこむとき痛む程度だが、重くなると四〇度近い高熱が出て、悪寒・ふるえをともない、のどの痛みが強くて、食物を飲みくだすのもつらい。この場合は、へんとうに白っぽい斑点がある。
かぜのたびに扁桃炎を起こすものは、慢性になっていることが多く、扁桃はつねに赤くはれ、のどのあたりにいつも不快感をおぼえ、胃腸障害や口臭もある。腎炎やリウマチ熱などを起こしやすいので、手術で扁桃をとるのが無難。
漢方で素人療法はむずかしい
子どもの場合、急性症状で漢方を使用するのはむずかしい。また、この病気の慢性のものは、重篤な病気を起こす可能性があるので、さらにむずかしい。ここではi般的な処方のみあげておくが、いずれにせよ医師と相談して使用すること。
扁桃炎の漢方
葛根湯
初期に使って、発汗させる場合に。
小柴胡湯
熱はとれたが、のどの痛みがつづいて、食欲も起こらないようなときによい。
家庭治療
かるいものは、重曹水、みょうばん水、あるいは番茶などで、よくうがいをする。
サトイモの皮をむいたものをおろし金でおろし、ひねショウガのおろしたものを少量まぜ、小麦粉でねり、首に貼る方法も昔からよく使われる。