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タイプ別・鼻炎に効く漢方薬

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漢方薬には鼻炎を改善するものもあります。ひとくちに鼻炎といっても、水っぽい鼻水が出る・鼻がつまる・粘り気がある鼻水が出るなど、タイプは様々です。そのため、本人の体質や鼻炎のタイプに基づいて漢方薬を選ぶ必要があります。

この記事では、鼻炎のタイプ別の原因について解説しています。その上で、どの漢方薬がどのタイプに、どの様に効くのかを紹介しています。ぜひ、鼻炎の症状の改善のために参考にしてみてください。

鼻炎に関するキーワード

漢方医学では、身体の状態から漢方薬を決めていきます。そのため、ひとくちに鼻炎といっても、本人の体質や鼻炎のタイプにより、使用される漢方薬は異なります。自分にあった漢方薬を見つける上で、重要なキーワードについて紹介します。

気・血・水

人の身体には血液やリンパ液がめぐり、神経には電気信号が通っています。これらは、人が活動する上で欠かせないものです。これらの身体の中を動くものについて、漢方医学では「気・血・水」の概念で考えます。

気とは、目には見えないエネルギーを指します。身体を巡り温める作用があり、身体が冷えると気の巡りが滞ります。

血(けつ)は、血液とよく似ています。気と水でできていると考えられています。血は、気の温める働きと、水の冷やす働きをあわせ持っています。

水(すい)は、鼻炎について考える上で特に重要です。津液(しんえき)とも呼ばれます。熱くなりすぎたものを冷やし、乾いたところを潤す働きがあります。水の通り道として三焦(さんしょう)という概念があり、胸のあたりを上焦、みぞおちのあたりを中焦、腰のあたりを下焦と呼びます。

五臓六腑の肺と肝

五臓六腑とは、身体の各臓器・器官を指す概念です。鼻炎について考える上で肺と肝が重要です。

肺は、鼻・のどなど呼吸器全体を指すと考えられています。これは水の流れをコントロールしており、三焦から腎へと水を導く働きがあります。また、腎とともに呼吸や排尿の役割を担っています。体表・汗腺とも関係があり、体表の状態をコントロールしています。

肝は、血を蓄え、全身の血の流れをコントロールしています。血が多いため、熱を持ちやすい性質があります。

鼻炎のタイプと適した漢方薬

ひとくちに鼻炎といっても、水っぽい鼻水が出るタイプ・鼻がつまるタイプ・粘り気がある鼻水が出るタイプがあります。そして、鼻炎になる理由もタイプ別に異なります。漢方薬はそれぞれの原因に対して処方されるため、鼻炎がどのタイプなのかを考えることは重要です。

水っぽい鼻水・くしゃみが出るタイプには小青竜湯(しょうせいりゅうとう)

水のめぐりが悪い時に、身体(特に肺)が冷えることによって起きると考えられます。肺は水の代謝を担っていることから、肺が冷えることで水の流れが一層滞り逆流します。これが、鼻水、くしゃみなどの形になって現れます。

このタイプの鼻炎には小青竜湯が用いられます。この小青竜湯に含まれる乾姜(かんきょう)という生薬は、冷えた肺を温め、半夏(はんげ)とともに余分な水を乾かして水の逆流を抑えます。

 

鼻づまりが強いタイプに葛根湯加川芎辛夷(かっこんとうかせんきゅうしんい)

このタイプでは、冷えによって体表の生理機能が悪化し、体表に熱がこもることが原因と考えます。肺は、汗腺を制御することで体表の状態をコントロールしています。この肺が不調をきたすことで、体表に熱がこもり、鼻に炎症が起こり鼻がつまります。

このタイプの鼻炎には葛根湯加川芎辛夷が用いられます。

これは体を温める葛根湯に、川芎(せんきゅう)と辛夷(しんい)という生薬を加えた漢方薬です。この辛夷が発散作用により鼻の通りをよくするとともに、川芎によって鼻炎に伴う頭痛を改善します。葛根は体表にこもった熱を逃がして冷やすことで、鼻炎の症状を改善します。

 

粘り気がある鼻水が出るタイプに荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)

このタイプでは栄養状態が悪い時になど様々な原因で、肺だけでなく、肝、気や水の循環をつかさどる三焦も発熱することで、炎症が起こり、痰や膿が生じます。鼻炎が慢性化し、ネバネバした粘り気のある黄色い鼻水を特徴とする「熱」の症状を持つタイプです。

このタイプの鼻炎には荊芥連翹湯が用いられます。桔梗・白芷という生薬が痰を除き炎症を解消するとともに、薄荷が肺・肝の熱を冷まします。さらに三焦の熱は4つの生薬(黄芩・黄連・黄柏・山梔子)によって冷やされます。

 

体質に合った漢方を選ぶために

鼻炎はタイプ別に原因が異なります。水っぽい鼻水が出るタイプでは、肺が冷えるため、肺を温める乾姜などの生薬を含む小青竜湯を用います。鼻づまりが強いタイプでは、温めて体表の生理機能を促す葛根湯に、鼻詰まりの専門薬である辛夷、止痛効果のある川芎、熱を逃がす葛根などの生薬が含まれる葛根湯川芎辛夷を使用します。粘り気がある鼻水が出る鼻炎は、肺・肝に熱がこもり炎症が起きているため、熱を冷ます生薬を含む荊芥連翹湯を用います。鼻炎の症状の改善に、ぜひ漢方薬をお役立てください。

なお、これらは鼻炎に用いられる代表的な漢方薬ですが、その他にもさまざまな種類があります。上記の漢方薬で症状が改善しない場合には、専門の医師・薬剤師に相談してみてください。

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