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麦が持つ食べた時の効果、効能について

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▼滋養、利尿、美肌

江戸の川柳に「勘当を麦で直して内へ入れ」とか、「麦飯で鍛え直して嫁を取り」とあった。道楽息子は他人の飯で鍛えろというが、これはその親心。さらに加えれば、麦の効用をずばりと言い切った句でもある。歯応えのある麦飯には庶民のしたたかなバイタリティが潜んでいるからだ。

麦とは

イネ科の麦には小麦、大麦、ライ麦、燕麦などがある。このうち小麦は世界の半分以上の国で主食にされており、コメと並んで人類の二大食用植物だ 地中海沿岸の古代人は小麦粉に米を加え、こねて焼いたものを食べていたが、たまたまブドウのしぼり汁で小麦をこねてしまったという。これが太陽にさらされて芳香を放ち、焼いてみると味も香りも格別によくなっていたとか。

麦の効果、効能

パンはこうして偶然に生まれた。小麦粉をこねて放置している間に空気中のイースト菌がくっつき、ブドウ汁の影響もあって発酵を促されたわけである。精白する前の小麦胚芽にはビタミンB1、B2、Eのほか、鉄、亜鉛、銅、マグネシウムなどのミネラル、食物繊維の含量が多い。精白で失われる栄養分を考えると、黒パンを食べた方が合理的といえるだろう。

麦飯や麦茶に用いるのは大麦である。大麦は昔から五穀(稲、麦、栗、黍、豆)の長といわれてきた。大麦は押し麦、丸麦、白麦の形で流通しているが、一般的なのは加熱・圧扁した押し麦で、麦飯にはこれを使う。好みの割合で米と大麦を合わせて洗い、水加減をして普通に炊けばよい。

夏に何よりの麦茶は、大麦を殻のついたまま炒ったもの。大麦もビタミンB1やB2のほかカリウム、カルシウム、鉄、燐などのミネラル質に恵まれている。とくにB1は白米の5倍。脚気を病む人は麦飯を食べろというのは、そのせいであろう。麦茶からもB1の疲労回復作用とカリウムなどによるむくみの改善効果が得られる。

大麦を発酵させたものを麦芽という。多くの消化酵素を含んでいるので、漢方では消化不良に用いてきた。麦芽に澱粉を作用させて糖化したのが麦芽糖。これも胃腸薬に利用される。小麦を配合した漢方薬では甘麦大棗湯が有名。小麦と甘草と大棗を配合した処方で、ヒステリーなどの妙薬だ。

民間療法

民間療法でも麦の利用は広い。大麦を炒って粉末にした麦焦がしは風味がよいだけでなく、そのままパウダー代わりに用いると、おむつかぶれやただれに効果があるという。大麦のもやし(大麦芽)は老人の消化不良によい。小麦のふすま(皮)が入手できたら布袋に入れて浴剤にすると、体が温まり美肌効果もある。また麦は味噌や醤油の原料としても欠かせない。単に調味料としてだけでなく、発酵食品としても見逃せないのである。

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