放っておいても治まるのがふつう
しゃっくりは、横隔膜や呼吸補助筋が急にピクピクけいれんするために起こる、一種の反射運動である。ふつうは放っておいても治まるもので、しゃっくりのほとんどは無害だから、あまり心配する必要はない。
考えられる病気
ただし、しゃっくりを起こす原因となっている病気の中には、しばしば重大なものがある。とくに老人の場合で、脳出血や脳硬塞の前兆としてあらわれることがあり、これらの病気の経過中にしゃっくりがはじまったら、注意しなければならない。
家庭救急法
うしろから肩をたたいて、びっくりさせたり、息を止めてから水を一気に飲むのは、どなたもおやりになっているだろう。
そのほか、苦いもの(たとえばセンブリの粉末)を飲んだり、なめたり、酸味のあるもの(たとえ ばクエン酸の結晶の小片)を舌の上にのせるのも効果がある。
老人なら呉茱萸湯(ごしゅゆとう)を使う
気の上衝(じょうしょう)と水毒の上衝によるものととらえられる。長びく場合に使用してはいかがだろう。
しゃっくりが止まらない方の漢方薬
呉茱萸湯
吐きけがあり、手足が冷える老人に。
三黄瀉心湯(さんおうしゃしんとう)
のぼせ症で顔が赤くほてり、頭が重く、不眠を訴え、みぞおちがつかえる便秘症に。
民間療法
カキのヘタ(柿蔕(してい)) 一〇個を一合の水で半量に煮つめ、一回量とする。