いつとはなしに声がかれる場合が問題
かぜをひいてのどを痛めたり、セキがつづいて声帯を痛めたり、大声を出しすぎて声帯が炎症を起こしたりして、声が枯れるのが一般的なケースである。
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考えられる病気
いつとはなしに声がかれ、しかもなかなか治りにくいという場合が問題になる。
タバコや刺激性ガスをいつも吸って、慢性の声帯炎や喉頭炎になっていることもあるが、こわいのはガンなどの腫瘍である。ポリープでは、良性のものと悪性のものがあるが、いずれにせよ、早期の診断・治療が必要だ。なお、ヒステリーや神経衰弱などの精神的原因で声帯がまひしたり、原因不明で声が出なくなることもある。
漢方には声を使う人のうがい薬もある
かぜやセキで声が枯れる場合は、原病治療を含めて漢方が有効である。また、精神的なものが原因の場合も、著効をみることが少なくない。
声が枯れる人の漢方薬
半夏厚朴湯
一般的に声枯れに用いられる。ポリープがあったり、ポリープ手術後や、ヒステリーなどで声がうまく出ない場合にもよい。
柴朴湯(さいぼくとう)(小柴胡湯と半夏厚根湯の合方)
セキがとまらないが、タンはあまり出ず、のどがくすぐったかったり、つまるような感じがするとき。
甘草瀉心湯(かんぞうしゃしんとう)
精神的ショックで声がかれたときに。胃腸障害があり、下痢などがある場合に有効。
甘草湯
芝居や選挙演説などで声を使うとき、これでうがいをすると楽になる。